鉛温泉藤三旅館宿泊記|足元自噴125cm立ち湯と昭和レトロ宿

鉛温泉全景 岩手県

岩手県南花巻温泉郷の「鉛温泉藤三旅館」の宿泊記です。足元から源泉が自噴する深さ125cmの名物「白猿の湯」(お子様は注意が必要)と昔ながらの湯治場の雰囲気やシステムをそのまま残した昭和レトロを味わえるユニークな宿で、ありきたりの温泉宿では味わえない体験を求める人におすすめです。

乳頭温泉をテーマに岩手秋田湯めぐり一人旅の際に宿泊しました。立ち寄り湯では数回利用したことがあるのですが宿泊は初めてです。
今回は木曜日夕方東京を出て21時ぎりぎりにチェックインの予定なので、湯治部の朝食付きプランで7,500円。温泉の良さや全般の古さを考えれば妥当と思いますが、以下の記載をみて判断の材料にしてもらえると嬉しいです。

四つのお風呂

鉛温泉藤三旅館は名物の立ち湯「白猿の湯」はじめ四つのお風呂があります。桂の湯以外は男女交代制でスケジュールが館内に掲示があります。なお、お風呂の撮影は自重しています。ご覧になりたい方は以下公式サイトからご覧ください。
【公式】鉛温泉藤三旅館温泉紹介ページ
泉質はpH8.2のアルカリ性単純温泉で独特のとろみが感じられる無色透明のお湯。湯量が豊富ですべての温泉が源泉かけ流しのうえ、シャワーから出てくるお湯も温泉なのだとか。

源泉自噴の立ち湯白猿の湯

この旅館名物の深さ125cmの立ち湯です。この深さは平均でもう少し深いところがあり、子供の溺れる深さなので要注意です。
足元から源泉が湧出していて、全く空気に触れない状態で供給されているということでここのお湯が一番「濃い」状態ということになります。

自噴する位置まで掘り下げたということなのか、低い位置に浴槽があり天井の高い独特の空間で雰囲気も上々。なぜか入口が二つあり、階段が二重らせん構造のように構成されています。
立ち湯というのも落ち着かないものですが、浴槽の端に段差がありここに座って昭和レトロの趣の中のんびりできます。
基本は混浴で隠れるところも何もない内湯なので女性には厳しいか。朝昼晩と女性専用時間がありますのでご利用を。下に入口の画像を載せます。右側が白猿の湯になります。

鉛温泉桂の湯入口

内湯と露天風呂桂の湯

上記画像の左側の入り口にある男女別の内湯・露天風呂です。内湯は4人分の洗い場がありシャンプーリンスなどそろっています。
一番のお気に入りはここの露天風呂。豊沢川の流れを眺めながら入浴できます。男湯だけらしいのですがさらに一段下に浴槽があり、より川を近くに感じながら入浴できるので、常連さんのような方は真っ先にそちらに向かうようでした。

新しくて人気白糸の湯/銀の湯

桂の湯とは建物の逆側に二つのお風呂があります。

鉛温泉白糸の湯入口

2024年にリニューアルした設備の新しいお風呂で、夜は男湯なのですが、いつも混雑しているようで一度はスリッパがたくさんあるのをみて出直しました。内湯だけですが、洗い場も5つありサウナもあるのでまずはここに入るのかな?
名前の由来は向かい側に白糸の滝がありそれを見ながら入浴できます。この時は水がなくそれっぽい変色した岩がみられるだけでした。水の多い季節だと思うのですがなぜだろう?

銀の湯は隣の貸切向けのお風呂で白糸の湯を小さくした感じです。ここも男湯になる時間が朝あるので覗いてみましたが、二人で満員の浴槽に一人先客がいたのでやめておきました。白糸の湯に入れば充分ではあります。

建物全般と湯治部の部屋

南花巻温泉峡は豊沢川沿いに数kmごとに一軒宿が散在しています。

鉛温泉全景

鉛温泉はその一番奥で、少し上流の端から移した全景がこちら。

鉛温泉外観

入口はこちらの建屋。凝った意匠の昭和16年木造建築の一番古い建物がお出迎えしてくれます。宿泊も日帰り入力もこちらで受付です。

鉛温泉ロビー

お風呂の案内はロビーのこちらを見てほしいとのこと。

鉛温泉館内図

今回は湯治部に宿泊なのですが、名物白猿の湯のさらに奥の自炊棟になります。お客さんが泊まるのはすべて二階の部屋で、一階の部屋は従業員用の部屋などで使われているようです。

鉛温泉部屋南京錠

そして今回泊った二十八号室に行くとこの通り南京錠がお出迎え。これはびっくり。大沢温泉の湯治屋がまったく外鍵がかからないのに比べればましなわけですが、なんか斬新な印象。とはいえ、南京錠の開け閉めは面倒です。中に金庫はあるのでそこに貴重品は入れて、入口の鍵は閉めずに過ごしました。
ほかの部屋を見ると同様の形態は半分くらいで普通に戸に鍵のある部屋もあるよう。ここは当たりはずれですね。気になる人は予約時に言えば選べるのかな?

鉛温泉部屋窓際

部屋はご覧の通りの普通の六畳間。もちろん全般に古いですがちゃんと掃除されていて問題なしです。ストーブや歯磨きなどのアメニティは一通りそろっています。

鉛温泉部屋テレビ

逆側の写真がこちら。テレビが32型で案外に大きい。大沢温泉も松川温泉も自炊部のテレビは20型程度なのでちょっとうれしい。ただし地上波だけでBSは入りません。

鉛温泉部屋廊下

湯治部の廊下は、いかにも昭和の宿という感じで、いいですねこの雰囲気。両側が客室なので暗いのが気になります。

食事と自炊について

朝食付きプランということで翌朝の朝食がこちら。朝7時くらいに部屋まで持ってきていただけます。

鉛温泉朝食

もちろん質素な内容ですが暖かく食べられるベーコンエッグがうれしい。お味噌汁やお米もおいしかったです。食事が終わった後は膳を廊下に出しておけば回収してもらえる仕組みです。

鉛温泉自炊部炊事場

湯治部だけあって自炊の設備も整っています。こちらが炊事場の入り口。食器や炊事道具は一通りそろっていました。

鉛温泉炊事場ガス自販機

そしてこちらにもあります。10円のガスの自動販売機。コンロは新しいものですね。
いった時間が遅かったので、お湯を沸かすくらいの人しか見かけませんでしたが、使われている形跡はあるので数少ない本当に自炊のできる湯治宿といえるのでは。ただし、売店ではあまり自炊のための売り物はなくすべて持ち込む必要がありそう。昔行ったときはもう少し充実した売店があった覚えがあるのですが…

まとめ

この宿の情報を諸元表にまとめました。

温泉宿諸元表
項目 内容 コメント
泉質 アルカリ性単純温泉(pH8.2) とろみのある無色透明のお湯
湯量豊富で源泉かけ流し
お風呂の種類 白猿の湯/桂の湯
白糸の湯/銀の湯
白猿の湯の立ち湯が名物
今回の料金 7,500円(湯治部・朝食付き) 充分リーズナブルです
※2026年4月宿泊時の価格
アクセス 花巻駅からバス/車で約30分 南花巻温泉峡の最奥
新花巻駅/花巻駅から送迎バスもあり
部屋の特記事項 6畳和室・テレビ32型 湯治部でも南京錠の外鍵あり
浴衣・歯ブラシとう一般的なアメニティあり
設備は全体的にレトロ
こんな人におすすめ 昭和レトロ好き/湯治体験したい人 設備の古さが気にならない人向け

鉛温泉いかがでしょう。実際に初めて宿泊してみてわかったことをまとめました。湯治部や本館の旅館部は昭和16年築の古い建物なので、虫が嫌とか現代的な建物が好みの方には注意してください。古い旅館は経営状態が心配な昨今ですが、攻めの姿勢からしてこちらは心配なさそうです。

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