山形県大蔵村の肘折温泉西本屋旅館の宿泊記を投稿します。肘折温泉は湯治場としての昔ながらの雰囲気を色濃く残していて、共同浴場や朝市など原風景のような温泉街を形成しています。どの宿も源泉掛け流しで泉質は良好で、長期滞在で湯治したい方やこのようなレトロ感を味わいたい方々のおすすめです。
今回宿泊したのは西本屋。金魚湯というお風呂が特徴の宿です。
源泉掛け流しの温泉と二つのお風呂
豊富な湯量を誇る肘折温泉で、この宿ももちろん源泉掛け流しです。二つのお風呂は若干泉質が違うので各々紹介します。
クセのない泉質
源泉は別ですがともにナトリウム塩化物・炭酸水素塩温泉のpH6.9/7.4の中性のお湯。源泉温度は80度前後でかなり熱く加水をしています。鉄分を含んでおり若干褐色に見えます。口に含むとしょっぱくて特に岩風呂のほうが塩辛かったかも。
二つのお風呂・金魚湯と岩風呂
旅館の中に二つの内風呂があります。両者は朝と晩に男女交代となり宿泊すれば両方入ることができます。入口で必ずスリッパを脱ぐようにとのこと。スリッパをみて三人以上入っているようだったら、時間をおいてまた来てほしいとの説明がありました。
こちらが金魚湯の入口。5人くらいは楽に入れる浴槽で、奥に大きい水槽が隣接していて、金魚を眺めながら入浴できます。面白い発想ですよね。ぼんやり金魚を眺めてリラックスできました。
岩風呂は建物の奥のほうにありました。こちらも同じくらいの大きさの浴槽で、普通の岩風呂といったところ。
案内もされなかったので気づかなかったのですが、別に「貸し切り音泉」というのもあるようです。好きな音楽を楽しめながら入れるそうで「音泉」というのは誤記ではありません。
お風呂内部の様子などは下記公式サイトをご覧ください。
【公式】西本屋旅館・肘折温泉
食事は湯治食
二食付きと素泊まりの差額は1,600円なのであまり期待しすぎてはいけません。お値段相応の適切な湯治食になります。いずれも部屋食で持ってきてもらえます。食べ終わった後は廊下に出しておけば後で回収してもらえる仕組みでした。一人旅にはこれはありがたい。
夕食はサービスのスイカ付き
こちらがこの日の夕食です。
小食の身には量的には充分。鯖の塩焼は肉厚でボリュームあります。味付け濃いめの、なすの煮物がこれでもかとありました。スイカはサービスとのことです。
朝食は質素な湯治食
翌朝の朝食がこちら。
質素な湯治食という感じです。真ん中の卵は半熟の温泉卵。ご飯の上にのせて醤油を垂らして卵かけご飯風にしたらとてもおいしい。カロリーオーバーを気にしてご飯は少し残そうかと思っていたのですが、ペロッと全部食べてしまいました。
館内と温泉街
肘折温泉は街全体が一つの宿、道は廊下、各旅館は部屋といわれるのですが、まさにそんな印象を受けました。
宿泊した部屋は鍵付きの四畳半
こちらが宿泊した部屋です。
四畳半の狭い部屋ですが、一人には充分で逆に落ち着くくらい。後付けのエアコンは使うと300円なのですが、この日の最高気温は30℃くらいで不要でした。テレビは地上波だけでなくBSも入ります。アメニティは最低限でフェイスタオルと歯磨きセットのみ。その他の必要なものは持参しましょう。
泊まった部屋は鍵のかかる部屋なのですが、外鍵付きの部屋は少数で、ほかの部屋はご覧の通りの障子のみの鍵のかからない部屋です。貴重品は帳場で預かってもらう形になります。
西本屋館内はまさに湯治宿の雰囲気
岩手花巻の大沢温泉を中心にいくつもの湯治宿には泊まりましたが、こちらも湯治宿のいい雰囲気を十二分に漂わせていました。
上の写真が入り口入ってすぐのロビー。こちらで宿帳の記入などしました。この宿のシンボル金魚があちこちに飾られています。奥に行くと前述したお風呂があります。
そしてこちらが炊事場。階上階下各々にあります。フライパンや調理器具はきれいで気分よく調理できそう。今回は二食付きで使う機会はありませんでしたが、連泊して自炊もしてみたいと思わされました。
上の湯に割引で入浴
西本屋のはす向かいに上の湯という肘折温泉の象徴的な共同浴場があります。入浴料は通常400円なのですが、宿に100円になる割引券があり割安で朝に入浴してきました。
泉質は宿のお湯に比べて透明感が比較的あります。鉄分を含むのは同じで、タイルなどは褐色に染まっています。41℃くらいの適温、先客一人もすぐ出て行ってあとは独泉できました。洗い場はあるがシャワーなどはないので、基本浸かるだけかと思います。
肘折温泉の温泉街を散歩
翌朝は曇天でしたが、6時過ぎに朝市など周辺を散策しました。
こちらが朝市。生鮮品がメインで手が出ませんでしたが、自炊するなら野菜などはここで調達できそう。炊き込みご飯を売っていたので手が出かけましたが、300gほどありそうな量で食べきれなさそうで自重しました。
温泉街はそんなに広くないのですがお土産屋さんが7店舗もあります。街の雰囲気的に何か買いたくなる気もします。その一つのお店で買った「かりんとうまんじゅう」。「そこで食べていき!」といわれたので一緒に買った缶コーヒーを飲みながら頂きました。行こうとすると、「缶とゴミはもらうよ!」といっていただいて本当にフレンドリー。気持ちいいです。
その他、温泉街を一回り、30分ほど朝の散歩を楽しみましたが、本当に気持ちのいい温泉街で感服してしまいました。
アクセス
今回は公共交通機関で行きました。新庄駅から大蔵村営バスで一時間かかります。往路は高校生や障害のある人が10人弱乗っていましたが、大蔵村の市街地で皆さん降りて一人になってしまいました。運転手に宿を聞かれたので答えると、宿の目の前で降ろしてくれました。迎えに来てくれた宿の方が「運転手さん親切だねぇ」とのこと。
帰りのバスは10人以上の宿泊客が乗っていました。なぜ前日の夕方のバスは一人だったのだろう?もっと早いバスで行ったのか?連泊か?バス停からは温泉街のメインロードを通っていくのですが、各宿のみなさんが手を振ってくれています。これもちょっと感激。
車では東北中央自動車道の「舟形IC」から40分ですが、そもそもこの地域までに距離があるのでアクセスはあまりいいとはいえません。
まとめ
まずはこの宿の情報を諸元表にまとめました。
| 温泉宿諸元表 | ||
|---|---|---|
| 項目 | 内容 | コメント |
| 泉質 | ナトリウム塩化物・炭酸水素塩温泉(pH6.9/7.4) 源泉温度79.1℃/86.4 ℃ |
ほぼ無色透明も鉄分を含み若干の褐色 源泉かけ流し源泉温度高く加水あり |
| お風呂の種類 | 内風呂が二つ金魚湯・岩風呂 貸し切り音泉もあり |
金魚湯は水槽がならびにあり、金魚と一緒に入浴はできません |
| 今回の料金 | 7,950円(エアコンなし鍵付き四畳半・二食付き付き) | 食事は湯治食ですが格安 ※2026年8月宿泊時の価格 |
| アクセス | 山形新幹線新庄駅から村営バスで一時間 東北中央自動車道の「舟形IC」から40分 |
新庄および舟形ICまでが遠いので、かなり時間はかかります |
| 部屋の特記事項 | 基本は襖で仕切られた六畳/八畳間で内鍵なし 今回は鍵付きエアコンありの四畳半 |
アメニティはフェイスタオルと歯磨きセットのみ エアコンを使うと300料金追加されます |
| こんな人におすすめ | 昔ながらの湯治場の雰囲気を味わいたい方 低価格で泉質の良い源泉掛け流しのお湯をたっぷり楽しみたい方 |
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昔からの湯治場の雰囲気を残しているというのは評判以上で感服です。宿の方もお土産屋さんからバスの運転手まで皆さん本当に親切にしてもらってたくさん癒されました。新庄駅からバスで一時間というロケーションは頻繁に行ける位置ではないのですが、ぜひ次は二泊以上で再訪したいと考えています。
















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