地球を感じる濁り湯の秘湯|松川温泉峡雲荘の紹介

表紙 岩手の温泉

ここ数年かなりの回数泊まった松川温泉峡雲荘を紹介します。近くに地熱発電所があり地熱を最大限生かした日本秘湯を守る会の会員宿です。

顔も覚えられてしまっているので定宿と言っていいくらい。八幡平温泉郷からさらに奥のほうに行った樹海の中にあるまさに秘湯という印象。
料金は一般的な日の二人一部屋で一万円台後半ですから、食事や温泉の内容とサービス全般を鑑みてもコスパはばっちりで、旅行サイトの口コミも概ね高評価。日本秘湯を守る会の会員宿ですが、客室数も多いからか比較的予約もとりやすいです。ちなみに後述しますが、格安の自炊部もあります。
表紙の画像は厳寒期の入り口。豪雪地帯だけに雪にも迫力があります。
まず諸元表は以下の通り。

温泉宿諸元表
項目 内容 コメント
泉質 単純硫黄泉(pH5.7)
源泉温度約50℃
加水ありの源泉かけ流しです
湧出時は透明も空気に触れて白濁
お風呂の種類 男女別内湯/露天風呂 男性側露天風呂は別に入口があり一応混浴
料金(平日) 旅館部別館18,150円(一室一人二食つき)
自炊部4,000円(一室一人素泊まり)
会員登録しておくと冬の閑散期に割引になるDMが届きます
二泊三日湯治プランなど公式サイトにもないお得なプランあり
アクセス 東北自動車道松尾八幡平ICから25分
盛岡駅から路線バスで1時間50分
後半は山道、雪の時期は特に注意
バスは本数が少ないので注意
部屋の特記事項 8畳和室
wifiはロビーのみ
今まで泊った部屋は室内でもwifiは快調に入ります
自炊部は下記項目を参照
こんな人におすすめ 源泉かけ流しの「濃い」温泉と良質のサービスの両立を求める人
自然を存分に味わいたい方

温泉

お風呂は男女別の内湯と露天風呂があります。一応男湯の内湯がつながっている一番大きい露天風呂は混浴の扱いですが、女性専用の露天風呂もあるので女性がはいることはないかな?
お湯は白濁の硫黄泉でいかにも濃い感じ。晴れた日には少し青みがかってみえてとてもきれい。硫黄泉ですが、pH5程度なのでほぼ中性ですね。湯温もよく管理されていて、原生林の中の露天風呂ではついつい長湯をしてしまいます。近くにある地熱発電所から蒸気が上がっている様もみどころ。

お風呂入り口

画像は入口のみです。内部については公式HPのリンクを載せておきますのでそちらからご覧ください。

部屋

一般的な和風の温泉旅館の部屋です。

客室

テレビはあるのですが、地上波だけ。BSが映ってくれる嬉しいのですが…この類の宿は空気中に漂う硫化水素の影響で電化製品がすぐダメになるので無理なお願いかもしれません。ドライヤーも常備されずフロントからの貸し出しで必要最低限の用意しか無い旨、館内案内に記載がありました。
ポイントは写真右側のヒーターで、豊富な地熱からの蒸気が提供されています。宿にはボイラーもないのだとか。ただし、ON/OFFの切替のみで調節が効かないので真冬でも部屋は暑いくらい。そこはうまく窓をすこし開けて対応します。寒がりなので暑めにしていますが、慣れてきてそこら辺の調節も楽しんでいます。部屋が乾燥しがちになるので、濡れタオルを干すなどの対策がお勧めです。
wifiは建物中心の一階、二階のロビーにあると書かれていますが、部屋の中でもばっちりでした。ただし、ロビーに近い部屋ばかりに泊っていたので、遠い部屋だとどうなるかはわかりません。

食事

夕食は一般的な旅館食で、部屋食で頂きます。

夕食全体

小食のみとしては多すぎるので勢い付けて食べてしまわないといけません。メインは「ホロホロ鳥鍋」「岩手の短角牛陶板焼き」「岩手の短角牛陶鍋」と選べます。短角牛はもちろん美味しいのですが、是非お勧めしたいのがホロホロ鳥鍋。

夕食鍋

食鳥の女王と言われているそうなのですが、味わい豊かな鶏肉で、ここの部位が美味しいと思ったりするのですが、煮られて食べるときに思ったので、ムネなのかモモなのかは素人にはわかりません。

朝食

朝食は会場食です。暖かい状態で供される一品が嬉しい。特にアスパラやシイタケといった好物が出てくるので楽しみにしています。納豆や海苔といったアイテムは集中しておかれていて、食べたい人はとるタイプ。旅館は食品ロスが心配になるのでいい仕組みではないでしょうか。

アクセス

松川温泉は八幡平温泉郷のさらに奥ということでかなり遠いです。基本は車で行くのがいいと思うのですが、盛岡駅から路線バスも出ています。ただし、ざっと二時間かかります。トイレのない普通の路線バスになることもあるので、しかるべく準備して乗る必要かもしれません。

ボンネットバス

雪深い冬の松川温泉ですが、四輪駆動のボンネットバスがいまでも活躍しています。最後のほうは急こう配になるということで、代替がきかないのだとか。八幡平マウンテンホテルで普通のバスから乗り換えて、レトロ体験ができます。
一昨年の年末に乗りましたが、沿線では写真を撮る人もいて愛されている感じ。ただし、鈍足で乗り心地は悪いので乗るより見るほうがいいかも。ちなみには2025年冬のシーズンは故障のため全休でした。バスの運転手さんに聞いたところ「なおる気配がない…」とのことです。いつかまた雄姿がみられるといいのですが…

自炊部について

嬉しいことに未だ自炊部が稼働しています。公式サイトをみてもどこにも書いていないのですが、旅館部の部屋の中の案内には記載があります。

自炊部通路

女性の内湯のさらに先に、こんなところに侵入していいのだろうかという通路を通って自炊部の各部屋に到達します。従業員の部屋もあるようで、よくすれ違います。

自炊部部屋

部屋は質素ですが広さは充分。例の地熱を享受できる施設はあるので冬でも暖かいです。この点が定宿大沢温泉との大きな違いで真冬でも問題なく泊まれるところ。以前は少し埃っぽいと感じることがあったのですが、最近は気になりません。あまり宣伝していないのですが、知れ渡ってきているのか稼働率も上がっているのかもしれません。とはいえ、土曜日や連休のときにもお断りされたことがないので、最終手段的に使えると考えています。
布団を自分で敷く必要があり、基本アメニティはなしでテレビがありますというくらい。一人一泊4000円で連泊すると割引になるので、この値段で良質な温泉に入りたい放題ということですからかなりのコスパではなでしょうか。

自炊部炊事場

食事に関しては注意が必要です。上記写真のような炊事場はあるのですが、周りにはお店は皆無。歩いて行ける範囲に食事ができる施設もないので、まったく用意しないと飢えることになります。きっちり準備していきましょう。実は自炊自体は経験がほとんどなく、おかゆを温めるか、カップラーメンを食べる程度だけです。

特記事項

そのほか、とても楽しいのが「朝の散歩」。

散歩掲示

八幡平の自然ガイドさんが、周辺を散歩しながら植物を中心に説明してくれます。

散歩草

春から秋までの開催で、玄関前に6:30出発で朝食のはじまる前の小一時間。

散歩木

クマの生態や、ブナの幹を見て方角がわかるなど印象深い話をたくさん聞くことができます。

ロビー二階

wifiのポイントのあるこちらの二階のロビーが居心地がよくお気に入り。特に自炊部にはwifiが届かないのでPCを持ち込んで長居してしまいます。また奥の本棚には松尾鉱山や遠野物語関連など興味深い本がたくさんでいつか読破したい。

ロビー一階

一階のフロント前のロビーもなかなかです。朝は夏以外は囲炉裏に炭火が炊かれていい雰囲気です。どうしても人通りが多いので落ち着くのは二階かな。

まとめ

・白濁の源泉かけ流し単純硫黄泉を、静かな山あいでじっくり味わえる温泉宿
・露天風呂は自然に溶け込むような雰囲気で、季節ごとに違う景色が楽しめる
・朝の散歩では、八幡平の自然をたっぷり味わえる
・旅館部は落ち着いた雰囲気でサービスも丁寧
・自炊部は格安で本格的な温泉を楽しめてコスパ良好
以前は格安の自炊部に泊ることが多かったのですが、秘湯を守る宿のスタンプを集めるようになってからは旅館部二食付きで泊ることが多くなりました。かなりの山中でアクセス面では厳しいですが、こちらも基本誰にもお勧めできる宿と思います。

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